肩甲骨が剥がれない

Twitterの補完版として始めたけれど、自分の備忘録状態。なるべく他人に読んでもらうつもりで書きます。

ハリー・ポッターと呪いの子 読了サトラレ感想

この間(5/12)今更ながら読みきった。

感想文の形になるまで下書きに置いておくと、ずっっと放置してしまいそうなので読みながら思ったことをサトラレ方式で書いていく。気が向いたらこっそり加筆修正します。

 

 ※私はドラコ推しマルフォイ一家推しスリザリン推し…だけどもうみんな大好きな状態。原作読了映画視聴ポタモアハリポタGO経験済み。

 

 

  • 良くできたストーリー!!
  • 子世代(ハリポタ的には孫世代)の続編は得てして前作の主人公勢の無双バイアスを掛けて読みがちなので、彼らの存在感は皆無か活躍そのものの機会を無くしてしまう理由をつけられがちだけれど、ハリー子育てしてる…!とグッときた。
  • 子世代がいい仕事している。
  • アルセブとスコーピウスの良い親友っぷりに胸がいっぱいに。スコーピウスがローズとくっつく未来原理主義者になりそう。
  • 読了後に二人の出会いであるホグワーツ特急のシーン「スイーツがあれば、きっと友達になれる」とスコーピウスに歌ったアストリアの気持ちを考えたら悲しい。自分が永くないことを悟っていただろうに。でもスコーピウスが母親との思い出を美しいももとして自分の心の中で保存していること伺える…。*1
  • 3人組はハリー、ロン、ハーマイオニーと役割がかぶるのかなーと思いきやそんなことはなかった。(そりゃそうだ)ローズが空気なのせデルフィーナがハーマイオニーの役割を担う…と思っていたんだよ。
  • ドラコー!!!!
  • ハーマイオニーとロン夫婦が別の世界線では結婚していない、という事実。ロン→←ハーマイオニーなのに!!てもJKLが二人は結婚させるべきではなかった。と公言していたのもひょっとしたら別の世界線であり得るのかも…。
  • ドラコー!!
  • オーグリー様って誰やねん。後で調べる
  • ドラコーー!!
  • 「呪いの子」というタイトルは果たしてアルバスか、ゼルフィーか、そもそもハリー・ポッターか、ヴォルデモートか。
  • ドラコーーー!!
  • ドラコがいいお父さんしている… 
  • ポニーテールドラコは舞台のスチール写真を見たので知っているんだけれど、そうか、ちゃんと「ポニーテール」であることが台詞に現れているシーンがあって嬉しい。
  • ドラコが慰者として働いているという記述を見たような気がするんだけれど呪いの子ではそんな描写がなくて(マルフォイ家の権力と財力をほめのかす台詞はあったね!)知りたい…普段のドラコを…もっと…教えてくれ……下さい…。

 

個人的に胸が感情で一杯になったシーン

全てが完璧な続編で、でも原作へのリスペクトが随所に感じられてむしろ原作のその後を描いた作品としては文句無しのトップレベルだと思う。1ページごとに感想を言いたいけれどとりあえず琴線に引っ掛かったところのみ抜粋。 

 

 第一部 第二幕 第8場 ホグワーツ医務室       

 ハリーとアルバスが腹を割って話している。ハリーはアルバスへの接し方を迷っているように見えるけれどチョコレートで距離が縮まった!と思ったんだよ…。初見ではハリーが病んでる!とビビったけれど、あれは逆転時計でねじれてしまった別世界なんだ。その怖さが押し寄せた。子供のためを思って、自分の考えを暴力的に、そして盲目的に押し付けていく親ってそれ…毒親…(戦慄)。

子世代がそこまで出張っていないように見えて、でも要所要所で上手く彼らの存在が際立っているのは、別世界2のドラコもそうだけれど、基本的に主人公である孫世代とどう向き合って良いのか分からなくなる親だからかな。彼らの子供時代を知っているが故にもどかしい。

 

第二部 第二幕 第3場 ホグワーツ校長室

煙突飛行粉を使って校長室に集まるハーマイオニー(分かる)ロン(分かる)ドラコ(????????!!?!!!!!!!)ここ笑った。あのドラコが……今回ハリー達と行動する(ハーマイオニーが召集する会議のシーン然り)ドラコがね!相変わらず性格はひねくれていて高慢な物言いだけれど(そりゃ一人息子のスコーピウスの危機だもの)あのドラコが……お坊っちゃまのご成長が嬉しく思います…と、私の中のしもべ妖精がよれよれの枕カバーの端で鼻をかんでいる。

 

第二幕 第9場~11場

ロンとハーマイオニーアナザーワールド!!うわわ、パドマと結婚したんか…いや作中でハーマイオニー以外のロマンスと言ったらそりゃ…パドマだけど。それにしても炎のゴブレットのキャスト総出演じゃん。ハーマイオニーが…闇の魔術に対する防衛術の教授…ありえそう。後に登場する別世界でも地下組織のレジスタンスとして活躍しているみたいだし。彼女の正義感を表している職業。

 

第二幕 第12場 ホグワーツ 階段

ここ!!ここ舞台で見たいなー!ホグワーツの魔法の階段を使ってすれ違うアルバスとスコーピウスの心境を表現しているの!

二人はお互いの顔を見る。失望と期待を同時に感じながら。(略)二人とも、悲しみでいっぱいだ。 

ハリーポッターと呪いの子p168

 

第二幕 第13場 ハリーとジニー・ポッターの家 キッチン

決闘ーー!!ハリーとドラコの決闘シーン!!!!あーーー!!!善き!!!!

 

第三幕 第3場 魔法省 魔法法執行部 部長室

ドラコは別人のような風格を身に付け、権力の匂いを発散させている。

ハリーポッターと呪いの子p224

この世界のドラコは殺人に拷問。スコーピウスの言葉を借りるなら「世界をより濁った場所にするために、この家族は常に信用できる」一家の長としての威厳に溢れている。それでもアストリアのことは、アストリアの思い出はドラコの中で美しいものとして認識されていることに心がひどく動かされる。

いつ読んでも涙が溢れてくるシーン。

私がお前の母親のどこを一番愛していたか、知っているか?母上はどんな暗い中でも私に光を見出ださせてくれた。世界を―少なくとも私の世界を―お前の言い方を使うなら、「濁った」世界を変え―より明るくしてくれた。

(略)

お前の中には、私が思っていたより多く、母親がいる。

ハリーポッターと呪いの子p227

かー!!ここがさ!つまりこの世界のスコーピウスはあのころのドラコそのまんまみたいな(宿題を他の生徒にさせるなんてこと、ドラコは嫌いそうだから自分でやりそうだけれど)性格になっちゃったんだろうね!ドラコはそんな息子の成長を受け止めていたんだろうけれど、妻であり母親のアストリアに関しては、彼女の真の理解者は自分だけだ、と思って生きていたんだろうよ。でも正しい世界からやってきたスコーピウスが正しい世界線の父と母の逸話をドラコに語って、(おそらくこっちの世界でも似たような展開が起こっていたんだろうけれど)少なくとも、この息子は母の存在と思い出をドラコレベルに共有できている。と認識できたんじゃないかな。基本的にマルフォイ家はヴォルデモートに心酔しているのではなくて家族第一主義一族だからさ……。はぁーここ!ここのドラコについて語りたい…あわよくば解釈の一致する人と……。*2

 

第三幕 第5場~第6場

スネイプ先生ー!!! !!!

 

第三幕 第17場 魔法省 ハーマイオニーのオフィス

ロンとハーマイオニーのイチャイチャシーン。はーー!女史がさ!ハーマイオニーはロンと結婚させるべきじゃなった発言して界隈が騒然となった事件があったけれど。このリカバリー会話シーンは見事だよ。ロンのプロポーズはかなり酔っぱらった状態だったようだけれど(ロンらしいね!)この二人はハリーとジニー夫婦より、なんていうか、地に足付いている感じがして非常に好感がもてるのです。

 

第四幕 第4場 魔法省 ハリーのオフィス

ドラコ自分の家族についてハリーに語るシーン。アストリアとの思い出やスコーピウスの出生について。そして逆転時計を所有していることが明らかになる胸熱!!!えーー!そんな……ちょっとここの場について語りたい気持ちがあるんだけれど言葉が出て来ない。もどかしい。とりあえず感極まって二回目読んだときは一気に読めなくて台詞毎に本を閉じて気持ちを落ち着かせた。

 

第四幕 第5場~6場

毛布の伏線ーー!!!!こんな……こんな綺麗な伏線返しあり得ます!!!??ねえー!!!!!!読んでいて先が気になってはやる気持ちとページをめくる指が追い付かないのは久しぶり。初めて賢者の石を読んだ時を思い出した。読書をしていて一番の醍醐味。

 

第4幕 第7場 ゴドリックの谷

昔とちがって。歓迎されざるポニーテールのお方が何人か混じっているけどね。

ハリーポッターと呪いの子p356

 

僕は、ム、ドラコ、君の髪はなかなかいかしていると思う。

ハリーポッターと呪いの子p357

ロンwwwwありがとうドラコの髪を誉めてくれてwwww

 

第四幕 第8場 ゴドリックの谷 小屋 1981年 

ここも舞台で見てみたい。アルバスとジニーが抱き合っている横でぎこちなくハグのような形をするスコーピウスとドラコ。スコーピウスとドラコの表情を、役者さん達がどんな解釈で演じるのか……生で見たいぞ!!!

 

第四幕 第11場 ゴドリックの谷 教会 1981年

いよいよデルフィーの秘密が明かされる。ヴォルデモートとベラ様の子供だったの??そもそもホグワーツの戦い時のヴォル様って子供を…作れるような…体だった?!あの、最近女史が「ヴォルデモートは食事の必要がない」とかなんとか発言していたけれど、いや、野暮なことはやめよう。今はそう、驚くんだ。

えーーー!!!!デルフィーナはヴォルデモートの娘で母親はベラトリックス・レストレンジだってーー!!!!!なんだとー!!!!こりゃびっくりだ!!!!!!*3

 

第四幕 第13場 ゴドリックの谷 ジェームズとリリー・ポッターの家 1981年

ゴドリックの谷の惨劇の後、ハグリットがポッター家を訪れたシーンで目頭が熱くなった。いったん本を閉じてしばらく落ち着かせる時間が必要だった。全ては(少なくともハリーポッターの人生は)ここから始まったんだよな…。家族の物語かと思いきや、友情の物語だった。アルバスとスコーピウス。ハリーとロン、ハーマイオニー、そしてドラコ。ハリーの友情と真の親友はロンとハーマイオニーだけれど、ハグリットがここで「友だち」宣言をしたからこそ、少なくとも魔法界とのファーストコンタクトがハグリットになったのであって。ハリー、よかったね。ほんとに、良い友人に恵まれたね、と心がさざめく。

私も数は少ないけれど友人がいて、彼女たちを大切にしていきたいと改めて感じました。

 

ハロー、ハリーポッター。俺はルビウス・ハグリットだ。そんでもって、俺はお前さんの友だちになるぞ。いやおうでもな。なんせお前さんは大変な目にあったんだ。まだわからんだろうがな。お前さんに友達が必要になる。さあ、もう一緒に行こう。ええな?

ハリーポッターと呪いの子p394

 

 

*1:昨晩なのか、ずっと前なのか、マルフォイ家で友達が出来るか不安になるスコーピウスに寄り添うアストリアが目に浮かんだ。そしてここのシーンを妄想したファンフィクの存在を脳波がキャッチしましたよ…。

*2:アストリアに拒否反応を起こしているわけではないけれど、ぶっちゃけると、ドラコに結婚相手がいるまでは百歩譲って許せるけれど公式でその相手について明記されている、という現実を受け入れたくなかった。呪いの子を読んでしまうと同担拒否する私が解釈の不一致に爆死する可能性もあったし。それでも大好きなドラコが愛した女性について語るこのシーンで少し気持ちが軽くなった。少なくともアストリアとドラコは真にお互いに信頼し思いやっていたことが伺えて、ドラコの人生に彼女が存在してくれてよかった。彼に幸せを経験させてくれてありがとうという気持ちになれた。

*3:どこかでうっかり呪いの子はヴォルデモートとベラ様の娘が登場するみなたいなことを一瞬目に入れてしまって、デルフィーナについてはなんとなく知っていたのです…。でもいざ読んでみるとスコーピウスがヴォルデモートの子供なんじゃないか!?と作中で噂されていたのでえ???デルフィーが子供じゃないん??と悶々としていたらまさかの当人が語り始めたので普通にびっくりした。